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2015年7月25日土曜日

小説って、難しいよね。

レミフラというか、フラレミというか、そんな感じを目指す。





「お姉様ーーーー!!!」

ズガーン!!と周囲の壁ごとドアを吹っ飛ばして現れたのは、紅魔の破壊神ことフランドール・スカレットである。

「フラ〜ン、元気なのはわかったからドアや壁を吹き飛ばすのはやめてちょうだい。」

呆れ半分可愛さ半分といった感じの微妙な表情で嗜めるのは、紅魔が主レミリア・スカーレットである。

「お姉様!!デートしよ!!」

キラキラ輝かんばかりの笑顔で言うフランは、レミリアの話をあまり聞いてないようである。

「デートって、この雲一つない真昼間に?」

レミリアが言うように本日の幻想郷はまさしく晴天。
レミリアは吸血鬼映画のように灰になったりはしないが、あまり気分の良いものではない。
それはフランドールも同じことだが、基本的に明るい性格なため気にならない様子。

「日傘もっていけば大丈夫だよ。ね、ダメ?」

テーブルに座って紅茶を飲んでいたレミリアを後ろから抱きしめつつお願いするフランは凄まじい破壊力を発揮している。

「う、うぅん。
 しかしまたなんで今日?」

フランの顔が間近にあってちょっと顔を赤くしながら困り顔になるレミリア。

「あのね、今日は里でお祭りがあるんだって。
 だからお姉さまと一緒に行きたいなぁって。」

ダキューっとくっついてるフランは嬉しそうに話しており、断られる事は考えていない様である。

「あーはいはい、行けばいいんでしょう。
 でも祭りの屋台はまだ始まってないんじゃない?」

ついに観念したレミリアが素朴な疑問を発する。

「うん、だから咲夜にお願いして色々用意してもらってるんだ!!」

ニコニコ笑顔で話すフランは悪戯を企む子供の様でとても楽しそうだ。

「色々?」

「うん、色々。」

レミリアの疑問にフランはまだ答えるつもりはなさそうだ。
そうこう話していると、いつの間にか修復されたドアからノックの音が聞こえる。

「フランお嬢様、準備ができましたよ。」

声をかけてきたのは、紅魔館のメイド長十六夜咲夜である。
二人が話し込んでる間に扉と壁を修復した様だ。

「ありがと、咲夜!!
 さ、お姉さま、行こう!!」

そう言ってレミリアの手を引くフランの顔は笑顔でいっぱいで、レミリアの抵抗する気を削いでいった。

「もう、分かったからあんまりはしゃがないの。」

呆れた表情と裏腹に口元は笑っているレミリアであった。








「で、これがフランの言ってた色々?」


「ふふ、よくお似合いですよ。」

夕方、玄関ホールに居たのは浴衣姿のレミリアと普段通りのメイド服姿の咲夜である。

「咲夜、貴女はこの格好じゃないのね。」

少しジト目が混ざりつつ問いかけるレミリアも、満更でもなさそうにクルクルと自分の姿を見回している。

「私は本日は留守を預かる身ですので。」

なぜか保護者の様な笑顔の咲夜は完全に見送る態勢である。

「・・・・・・うん、まあ予想はしてたわ。」

微妙な間の後に言ったレミリアの手には、かなりの現金の入った巾着がぶら下がっている。

「しかし、そんなに必要なんですか?」

少し苦笑いになって聞く咲夜。

「フランはこういうところが詰めが甘いから。
 使わなくても済むのが一番なんだけどねぇ。」

レミリアがそう返したとき、広間につながる扉が開く。

「お待たせ、お姉様!!
 どお?似合う?」

扉から現れたフランも浴衣姿だが、髪も綺麗に結われ、少しだけ化粧もして普段とは別人のようである。

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

レミリアは目を見開いて何か衝撃を受けたかのように立ち尽くしている。

「とってもお似合いですよ、フランお嬢様。」

レミリアと異なり、咲夜はにこやかな笑顔で答える。

「ありがと、咲夜。
 ・・・お姉様?もしかしてあんまり似合ってない?」

呆然と立ち尽くすレミリアに不安そうな表情でフランが声をかける。

「え!い、いえ、そんなことないわよ。
 すごく似合ってるわ。
 (いけないいけない、つい見とれてしまったわ。)」

「えへへ〜、じゃあ早く行こ。
 行ってくるね咲夜。」

褒められてよほど嬉しかったのか、レミリアの腕を引く。

「ちょ、フラン、そんなに引っ張らないの!!
 着崩れちゃうでしょう!!」

フランに腕を引かれるレミリアもどこか嬉しそうな表情で声をかけるのであった。

「行ってらっしゃいませ、レミリアお嬢様、フランお嬢様。」

華麗な一礼と共に見送る咲夜もとても楽しそうなものである。










余談ではあるが、このお祭りでレミリアは結構な金額を使う羽目になったそうな。







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途中で展開に悩み始めたので、お祭り中のお話はなしです。
今回は単純にレミリアがフランに振り回されるお話が作りたかっただけですな。
では、またいずれ。

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